公開セミナー「日本の知恵(ナレッジ)で途上国の森林資源課題に対処する」

2021.01.15お知らせ

森林保全、持続的な森林資源利用のバリューチェーン上の課題にあなたの知識が役に立つ!

日本にある知識・知見等を使って、途上国の「課題」を解決・改善できないでしょうか。
このような発想の事業「途上国森林ナレッジ活用促進」を、本年度、JIFPROが実施しました。本セミナーでは、その活動成果を一般の方に公開し、新設の「ナレッジ」データベースを公表予定です。皆様のご参加の登録をお待ちしています。

アジア、アフリカ、中南米等の途上国には、多くの森林資源があります。その森林を守りながら、近隣の住民の暮らしを豊かにする活動も、多く試みられて来ています。時にその活動が持続的かつ自立的でないこともしばしばあります(課題)。その理由のひとつに、様々な知識・知見(英語で言う“Knowledge”=「ナレッジ」*)の情報が、現地で不足している事が考えられます。(*事業では、加工、活用方法、市場への参入、付加価値向上などの技術や知見を総じて「ナレッジ」と称します。)

なお、本セミナーは令和2年度林野庁補助事業「途上国森林ナレッジ活用促進事業」の一環として実施します。

特に参加をお勧めする方々

  • 途上国の森林資源保全、その地域住民の生計向上に貢献したい、と考える方
  • 森林資源の保全・持続的活用に関わる方、または関連ナレッジを保有/探している方
  • 木材、食品、繊維、衣料品、家具、雑貨、楽器、医薬品、化粧品、手工芸品、観光・レジャー等、森林資源を使用した商品等のバリューチェーン(研究・開発、輸入、運輸、製造、加工、包装、マーケティング等)に関わる方、または関連ナレッジを保有/探している方
  • 国際協力・支援業、森林野生動物管理・保全職の方、研究者

日時

令和3年3月10日(水)14:00~17:00

方法

オンラインセミナー(Zoomウェビナー)
ご自身のパソコンなどからご視聴ください。

申込

  • 定員:70名
  • 費用:無料
  • 登録:こちらの申し込みフォーム(外部サイトへ移動)から登録してください。(要事前登録)

プログラム

開会
挨拶・趣旨説明
新規データベース紹介
基調講演:「セルロースナノファイバーの活用事業と可能性」
磯貝 明氏(東京大学 特別教授)
事例報告
報告1 ミャンマー事例:竹の加工技術のナレッジ
大場 寛之氏(特定非営利活動法人 アジアクラフトリンク)
報告2 カンボジア事例:チョウの飼育にかかるナレッジ
松本 由利子氏(コンサベーションインターナショナルジャパン)
パネルディスカッション:日本の「知恵(ナレッジ)」+現地の「課題」=新たな可能性
パネリスト 磯貝 明氏(東京大学 特別教授)
パネリスト 柴田 昌三氏(京都大学大学院地球環境学堂地球親和技術学廊 教授)
パネリスト 矢後 勝也氏(東京大学 総合研究博物館 助教)
パネリスト 山崎 敬嗣氏(林野庁 計画課 海外林業協力室室長)
モデレーター 高原繁/国際緑化推進センター

使用言語:日本語

後援:JICA

基調講演

磯貝 明氏(東京大学 特別教授)

セルロースナノファイバー(CNF)は再生産可能な植物資源から製造される新規バイオ系ナノ素材です。CNFの元になるセルロースは大気中の二酸化炭素から植物が生合成し、植物主成分として地球上で最も多量に植物体内に蓄積されています。今世紀に入り、ミクロン幅のセルロース繊維から、ナノメートル幅のCNFが効率的に製造する方法が、特に日本から多数見いだされ、関連する基礎および応用研究が多数報告されてきました。その結果、CNFの精緻で特異的なナノ構造、表面特性、ナノ形状が明らかになり、新たな各種先端および汎用部材への利用が可能であることが明らかになってきて、大学・公的機関を中心としたCNFに関する新しい学術領域が確立されつつあり、また、企業主導によって実用化・応用展開分野が拡大しています。森林産業の活性化のためにも、また、植林-育林-伐採-利用-植林の循環を進め、大気中の二酸化炭素の固定化を促進し、地球温暖化防止、海洋マイクロプラスチック問題の低減、化石資源の使用量低減のためにも、CNFの実用化の推進とそれによる循環型社会基盤の構築、融合型新産業の創成が期待されています。

お問い合わせ

担当:山本
TEL 03-5689-3450 / FAX 03-5689-3360
MAIL asako@jifpro.or.jp
※担当者が在宅勤務を実施している場合がありますので、なるべくメールにてのお問い合わせをお願い致します。

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