【参加報告】日本・インドネシア森林ベースの炭素取引ビジネスフォーラム in 大阪・関西万博
2025.05.16イベント情報
2025年5月9日(金)に大阪・関西万博2025のインドネシアパビリオンにおいて、在東京インドネシア共和国大使館とインドネシア森林事業者協会(APHI)の共催で「日本・インドネシア森林ベースの炭素取引ビジネスフォーラム」が開催されました。
このビジネスフォーラムには、日本・インドネシアの官民のステークホルダーが約50名参加し、国際緑化推進センター(JIFPRO)から仲摩主任研究員が現地参加しました。
本ビジネスフォーラムでは、インドネシアの森林をベースとした炭素クレジットの日・イ両国間での国際的な取引の可能性について、両国の官民担当者から5つのテーマについて発表が行われました。
地球規模の気候変動緩和対策としてインドネシアの森林の重要性を再認識するとともに、昨年合意されたインドネシア国のGHG排出削減量認証(SPEI)制度と日本国の二国間クレジット制度(JCM)の相互認証を、森林分野のプロジェクトにも適用すること等について活発な議論がなされました。
また、インドネシア政府は、インドネシア国GHG排出削減量認証(SPEI)制度で発行された炭素クレジットを、国際的なボランタリー炭素クレジットプログラムであるVerra(VCS)やGold Standardnad等と相互認証をするとともに、地域社会が炭素取引から直接的な利益を受けられるような”利益配分メカニズム”を導入することを目指している、との発表がありました。


日・イ森林ベースの炭素取引ビジネスフォーラムにおける発表内容
No. | 発表テーマ |
---|---|
1. | 「インドネシア国GHG排出削減量認証制度(SPEI)と日本国二国間クレジット制度(JCM)の相互承認(MRA)を森林炭素取引として機能させるために」 |
2. | 「インドネシア国の林業・その他土地利用(FOLU)ネットシンク2030:土地ベースの統合的緩和行動」 |
3. | 「インドネシア国のFOLUネットシンク2030とインドネシアの森林からの国際炭素取引の機会」 |
4. | 「持続可能な森林経営から炭素クレジットを創出するためのインドネシアの森林コンセッション所有者の準備状況」 |
5. | 「マングローブ再生プログラムによる潜在的炭素クレジット創出」 |
また、本ビジネスフォーラムにおいて、インドネシア森林事業者協会(APHI)と国際緑化推進センター(JIFPRO)の間で、「インドネシアにおける持続可能な森林経営、並びにそれを達成するための民間レベルでの森林ベースの炭素取引の促進」に関する協力意向表明書(LoI)への署名式が執り行われました。現地会場において、JIFPRO沢田理事長の代理で仲摩主任研究員がLoIに署名しました。


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