マングローブREDD+プロジェクト支援

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JIFPROの取り組み

  • マングローブの減少・劣化要因の分析及び植林適地の検討
  • 実測調査に基づくマングローブの樹種別バイオマス蓄積量の推定、排出削減量・吸収量の算定方法の検討
  • セーフガード等に関する調査設計、支援

プロジェクト概要

マングローブは、熱帯・亜熱帯の汽水域に生息する植物の総称であり、通常の陸上植物では生育が困難な潮汐湿地帯、特に泥土を主体とする軟弱な土壌でも生育が可能です。
マングローブ林は、豊富な動植物が生育する生態系を形成しており、燃料材、漁業資源・稚魚介類の生息地(生物多様性)、水質浄化、沿岸保護(波・高潮の減衰、海岸浸食防止、土砂流出防止、堆積物保持)、炭素ストック(CO2吸収)及びエコツーリズム等、多様な生態系サービスを提供しており、地球環境及び地域住民の生活にも貢献しています。

インドネシアは、世界最大のマングローブ林面積を有する国です。しかしながら、インドネシアのマングローブ林は年々減少しており、その主な要因は、木炭等への利用を目的とした伐採や、エビ養殖場の開発などです。

ワイエルフォレスト株式会社は、こうしたマングローブ林の減少を「森林減少・劣化に起因する排出の削減(REDD+)」及び「新規植林・再植林(ARR)」というアプローチで食い止めようとしています。

ワイエルフォレスト株式会社の植林・森林保全事業

プロジェクトの対象地はインドネシアの南スマトラ州。計画中のエリアも含めると広さは6万6500haという広大なマングローブ林です。この地域も、エビ養殖場の開発や水路の造成等でマングローブ林の面積が1980年台以降急速に減少していました。

そこで、残されたマングローブ林を守るため、エビ養殖場跡地等のマングローブ林が失われた場所へ植林を行うとともに、違法伐採や森林火災を防止するためのぱとろーつや普及啓発活動等に取り組んでいます。

JIFPROは、平成24年度からこのワイエルフォレストの取り組みを技術的に支援しています。
森林・土壌の専門家やREDD+やARRの専門家を派遣し、REDD+プロジェクトの実現に向けた調査分析や提言を行っています。

なお、ワイエルフォレスト株式会社は、この南スマトラ州の沿岸域におけるマングローブREDD+(森林保全)事業を、30年間のプロジェクト期間にて株式会社商船三井と共同で実施しています。

株式会社商船三井との共同事業につきまして

地図

関連リンク

商船三井:インドネシアにおけるマングローブの再生・保全事業に参画~海の豊かさを守る ネイチャー・ポジティブ企業を目指して~

マングローブ再生ガイドブック