京都議定書の削減目標達成に向けた森林の吸収量利用に関する情報収集
地球の二酸化炭素等の温室効果ガスの濃度が増加する中で、1997年に国際的な枠組である京都議定書が合意されました。その結果、日本を含めた先進国は温室効果ガスを削減する目標を掲げ、その達成に努めています。
この京都議定書の第1約束期間である2008-2012年には、日本は1990年の排出量に比べて6%の削減する義務を負っています。
現在は、京都議定書第2約束期間中(2013〜)で、我が国は引き続き削減目標を掲げています。
2020年以降は、京都議定書に代わる新枠組のパリ協定下のもとで、先進国と途上国合わせて196か国が温室効果ガスの削減目標を掲げることになっています。
温室効果ガスの削減は、エネルギー発生過程や工場から出る排出を抑えるだけではありません。
森林は大気中の二酸化炭素を吸収する役割を果たすことから、排出削減と同様に目標達成に貢献するとされています。
JIFPROは国内の森林の吸収量が適切に削減目標達成に貢献するため、下記の林野庁委託事業を実施しています。
- 森林吸収源インベントリ情報整備事業(次期枠組における森林吸収量の算定・計上方法に係る調査・分析)
- 森林吸収源インベントリ情報整備事業(伐採木材製品(HWP)に係る炭素蓄積変化の算定等)
これらの事業を通して、我が国のGHG削減目標達成に貢献するだけでなく、国内の森林・林業政策が健全かつ効果的に機能し、森林が持つ国土の保全、水源の涵養、木材生産等の多面的機能が十分発揮されることが期待されます。