- 対象国
- フィリピン
- 実施年
- 令和6年度
- 課題・現状
-
フィリピンの国土面積約3000万haのうち森林被覆面積は718万ha(約24%)と推定され(2020年)、1934年の約60%から大幅に減少した。森林減少の主な原因は人口増加、過度な伐採、皆伐地への違法入植者による焼き畑等と言われている。
アキラリア種はジンチョウゲ科の樹木でアガーウッドと呼ばれ、日本でも沈香として知られている。その希少性から市場での取引価格は数百万円/㎏と言われ、精油の中で最も高価な部類に入る。そのため、違法伐採による資源枯渇が心配され、フィリピン大学では持続的生産利用システムの構築や効果的な香料抽出法の研究が行われている。
使用した日本のナレッジ
- ナレッジ活用型
-
草本を含めた地域の未活用森林資源を原料とした精油や芳香蒸留水を製造販売した利益をフィリピンのアキラリア種の保護及び保全の原資とする。日本のナレッジとして、廉価な初期投資で導入可能でメンテナンスもような小規模蒸留器を導入し、現地で採取したシトロネラ等の精油と芳香蒸留水を生産・商品化する。
- 森林・住民への貢献・効果等
-
侵略的外来種であるアメリカハマグルマなどを原料とすることで外来植物の除去によって森林植生のバランス維持に貢献することが期待される。また、既存の蒸留器の改善などによる生産性向上によって住民の生計向上をはかる。
- 調査・報告
-
scent letter株式会社