ヤマハ株式会社

基礎情報

業種楽器事業(製造販売)・音響機器事業(製造販売)・その他
企業規模資本金     285億34万円、連結従業員数 20,027名
事業活動と植林の関係事業活動内
活動地域タンザニア、インド

植林活動実施の背景・目標

  • ヤマハは楽器材料として多様な木材を利用しているが、資源量減少や品質低下による調達性の不安定が原因で持続性に懸念。
  • 持続可能な認証材の利用だけでは、特殊な品質を求める楽器⽤材の資源量の補償にはならない。
  • 高品質な楽器用材の持続的調達のため地域住民とも連携して森林づくりに取り組む(おとの森活動)。

植林活動事例紹介

植林活動事例概要

プロジェクトタンザニアでのアフリカン・ブラックウッド植林
対象地タンザニア
植林地タイプFSC認証を取得した村落共有林での植林
活動期間2015年~継続中(調査活動等を2015年に開始し植林は2017年~)
活動規模活動規模: 8.5ha(累計15,000本)
活動内容IUCNレッドリストでNear Threatened(準絶滅危惧)に分類されるアフリカン・ブラックウッド(以下、ABW)の植林、木材生産向けの早生樹の植林、住民との協働による育苗などの森林管理、生育や環境などのデータ取得のためのモニタリング
活動スキーム国際協力機構(JICA)のBOPビジネス連携事業(2016年~2019年)や林野庁補助事業(2015年、2021年)といった外部機関事業も活用。

現地の実施体制

主なステークホルダー現地NGO(MCDI)
その他のステークホルダー現地村議会、現地製材所

現地の様子

社内の取り組み

担当部署

楽器・音響生産本部 おとの森プロジェクト

位置づけ

高品質な楽器用材の持続的調達のために地域社会と一体となり循環型森林づくりを目指す「おとの森活動」の一環として植林を実施

財源

事業活動として実施している他、林野庁やJICAなどの外部スキームも活用

植林実施に関連するこれまでの歩み

  • 2005年:インドネシアなどで「ヤマハの森」プロジェクトを開始
  • 2015年:ABWの植林を開始。林野庁補助事業「途上国の持続可能な森林経営推進事業」で、ABWの現地のサプライチェーンの現状・課題を把握。
  • 2017年:JICA民間連携事業(BOP)による試験植林
  • 2018年~:地域社会の中で持続的に生産される社会-自然生態系システムの構築を目指すため、京都大学と包括的研究連携協定を締結。
  • 2022年:インドでギター材サプライチェーン、生育状況の調査を開始

社外向け活動

植林活動の視える化の状況

媒体・イニシアティブ
自社Webサイトサステナビリティ・ESGに関する取り組みとして報告
サステナビリティレポート主に生物多様性への取り組みとして紹介。インドネシア「ヤマハの森」についてはCO2吸収量の推計も公表

成果・その他の情報

  • 違法伐採による木材を調達しないよう「木材デューディリジェンス」の仕組みを構築し伐採時の合法性の検証を行うとともに、持続的な森林から産出される認証材の利用を拡大し、2022年には認証材使用率52%を達成。
  • GRIFのESG投資銘柄に選定。
  • タンザニアのプロジェクトでは、現地NGOと協働し地域の小学生への環境教育も実施。
  • 2024年3月に「おとの森活動」のウェブサイトを開設予定