森林再生テクニカルノート(TPPs)は、途上国の劣化が進んだ森林や開発後に放棄され荒廃した土地等において、効果的な森林の再生に大きく貢献する技術集です。
湿地とは、永続的または周期的に地面が浸水することによって成り立っている生態系と定義され、そこに生息する植物は、低酸素あるいは無酸素条件(嫌気条件)に適応性(嫌気応答性)を有するものが多く含まれている。熱帯の低地には、さまざまなタイプの湿地が広がる。河川沿いの淡水湿地、大河川の河口のデルタ、潮汐の影響を受け海水と淡水が混ざり合う汽水域のマングローブ林、島嶼部の沿岸に広がる泥炭湿地などである。構成樹種は異なるが、どの湿地も自然植生は森林である。肥沃なデルタは古くから農業開発が行われて森林はほとんど残っておらず、マングローブ林はエビなどの養殖のために破壊されている。泥炭湿地林は、最後まで開発が行われていなかったが、1970-80年代の農業開発に失敗した後もオイルパームやパルプ材のプランテーションが拡大し、現在も森林破壊が進んでいる。