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哺乳動物による森林被害のタイプ

獣害対策を立案する際、まず哺乳類の損傷の種類を認識する必要がある。通常、野生哺乳類と家畜は、主に次の2つの方法で木に損傷を与える。

  1. ブラウジング(※1):木の芽、新芽、葉、種子を選択的に食べる。地表面だけでなく一定の高さまでの木本類・草本類が摂食被害を受ける(写真1)。
  2. 樹皮の剥ぎ取り:通常、樹皮をかじるか、角、体を樹幹に擦りつける。

※1:草食動物が植物の特定の部分を選択的に摂食すること

損傷原因の評価ポイントは以下の通り。

  • ・損傷の形態:シュート(茎・葉)のブラウジング、樹皮/根の擦り傷、枝角の摩擦
  • ・被害の高さと木のサイズ(例:ハタネズミによる若い苗木への被害は地上0〜10 cmで直径3 cm未満。リスは樹皮にダメージを与える。高さ2 m以上に及ぶ)
  • ・歯型の存在とサイズ、および食べられた部分の損傷の詳細(例:鹿/羊のシュートの摂食跡は不揃い。ウサギ/ネズミはシャープで鋭角)
  • ・損傷が発生する時期
  • ・損傷を引き起こす哺乳類の生息数、及び他の兆候(例えばウサギの穴、羊毛)
写真1.シカによる摂食行動(ブラウジング)
出典:林野庁HP(北海道庁提供)

参考文献