森林再生テクニカルノート(TPPs)は、途上国の劣化が進んだ森林や開発後に放棄され荒廃した土地等において、効果的な森林の再生に大きく貢献する技術集です。
接ぎ穂を台木に接いで苗木を増殖することを接ぎ木苗と呼ぶ。各樹種で遺伝的に優れた固体から苗木を増殖し保存しておくとか、これら優良木クローンにより採穂園を造成する場合には、接ぎ木苗の養成を行う(山手 1993)。
接ぎ木が成功するためには、接ぎ穂が台木に適合しなければならない。この適合性は、クローン及び種内で接ぎ木する場合に問題でない。属間の移植は柑橘属を除いて、ほとんど行われず、成功の可能性は低い。また適合性に加えて、接ぎ木の成功には多くの要因が存在する。まず、接ぎ穂の形成層は、台木の形成層と緊密に接触して配置され、保持されなければならない。また、接ぎ木の直後に、全ての切断面を乾燥から保護しなければならない(Wilkinson et al. 2014)。
接ぎ木の方法は、以下の3通りがある。
接ぎ木苗の管理はポット苗に準ずるが、結束したテープは成長途上に除去する。