2015年度セミナー「林産物を活用した新規ビジネスの可能性を探る」開催報告
- 開催趣旨
途上国では、大規模な農地転用や土地開発のほか、人口増加による森林への過剰な利用圧力による森林の減少・劣化が進行しています。その対策として、これまで生産林・保全林といった森林区分や伐採規制といった政策的措置や民間企業のCSR/CSV活動としての森林保全活動が施されてきました。近年では、地域条件に応じた新たな有用資源の発掘、需要の開拓、市場へのアクセスの確保、加工等を通じた林産物の付加価値の向上等を図り地域住民の森林に対する経済的インセンティブを付与することが、森林保全や持続的利用のために極めて重要であると認識されはじめ、それには民間企業のビジネス活動を通じた技術・資金の投入が求められています。
このような背景から、今年度から当センターでは林野庁補助事業 途上国持続可能な森林経営推進事業において、民間企業等と共同しながら途上国にある林産物を用いたビジネスモデルの構築・提案を6産品について検討してまいりました。本セミナーでは、そのうち3産品のビジネスモデルをご紹介しました。また、パネルディスカッションでは、実際に林産物を利用したビジネスを実施・検討されている企業をお招きし、そのビジネス化の要件や課題等について整理し、将来民間企業が林産物を用いて新規ビジネスへの展開するための情報や可能性を共有する場を設けることを主眼としました。
- 開催概要
日時: 平成28年3月11日(金) 場所: ベルサール飯田橋駅前 Room1
東京都千代田区飯田橋3-8-5 住友不動産飯田橋駅前ビル2F 参加者:森林ビジネスに関心を抱く民間企業(メーカー、コンサルタントなど)やNGOなど計66名- プログラム
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タイトル 発表者 資料 開催趣旨 川戸英騎 / 林野庁 事業趣旨 太田誠一 / 国際緑化推進センター 01_ brief summary_0311[PDF:549KB] データベース紹介 髙橋芽衣 / 国際緑化推進センター 基調公演熱帯アジアの非木材林産物と森林保全 竹田晋也 / 京都大学 モデル①:アフリカン・ブラックウッド 棚橋雄平 / 国際緑化推進センター 03_african-blackwood_0311 [PDF:731KB] モデル②:マイテュー白炭 金澤弘行 / 国際緑化推進センター 04_mai-tiew_0311[PDF:406KB] モデル③:ヤシ殻 柴崎一樹 / 国際緑化推進センター 05_cocos_0311[PDF:898KB] パネルディスカッション:モデレーター谷田貝光克 / 日本炭やきの会 合原裕人 / 東京テック株式会社 阿部敏明 / 住友林業株式会社 黄 勝澤 / JOFCA 圓谷浩之 / 恵山通商株式会社 仲井一志 / ヤマハ株式会社 吉野慶一 / Dari K株式会社 情報交換会 - 当日の様子
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- 関連情報
本セミナーで紹介した3つの産品のビジネスモデルを含む6産品(2016年6月現在)のビジネスモデルを公開しています。詳しくはビジネスモデル解説のページをご覧ください。
また、2016年度にもビジネス向けのセミナーを開催予定です。詳細は当データベース内でも告知してまいりますので、是非ご参加ください。